弁護士による相続相談【弁護士法人心 四日市法律事務所】

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遺言についてお悩みの方へ

  • 最終更新日:2021年4月30日

1 弁護士が説明する遺言の落とし穴

遺言には、様々な落とし穴があります。

過去の事例では、専門家が作成した遺言であっても、このような落とし穴に嵌まってしまっている遺言が見受けられます。

遺言について専門家に相談する場合は、遺言に強い弁護士にご相談いただくのが良いでしょう。

以下では、専門家が作成した遺言について、このような落とし穴に嵌まってしまっていた実例を説明したいと思います。

2 せっかく遺言を作ったのに、相続人が被相続人よりも先に亡くなり、その遺言が無効になってしまった。

祖父には3人の子どもがいます。

長男である父は、私を含めた家族とともに、祖父と同居しており、長年にわたり、祖父の生活を支えてきました。

次男と三男である叔父は、長年祖父と会っておらず、疎遠になっています。

祖父は、長年同居してきた私たち家族に遺産を相続させたいと考え、専門家に相談し、遺産の大部分を父に相続させるという遺言を作成し、保管しておりました。

祖父は、私たち家族にも、遺言の内容を話しており、私たちも遺言の内容どおりの相続が行われるものと思っておりました。

その後、私の父が急死し、その数年後祖父が亡くなりました。

相続についての話し合いが始まると、祖父の二男と三男である叔父が、自分たちには法定相続分があり、遺産の1/3をもらえるはずだと主張してきました。

私は、父の子であり、父の財産を受け継ぐ地位にあるはずです。

私は、叔父のこのような要求を呑まなければならないのでしょうか?

民法は、法定相続分を定めています。

遺言が残されていない場合には、法定相続分を基準として遺産分割が行われるものとされています。

事例のように、3人の子どもがいる場合には、1人当たりの法定相続分は、1/3となります。

事例の叔父の主張は、法定相続分を前提としたものです。

もちろん、被相続人が、遺言で、法定相続分と別の決め方をしている場合には、法定相続分のルールは適用されず、遺言のとおりに相続が行われることになります。

そうしますと、祖父の、遺産の大部分を父に相続させるという遺言が、有効かどうかが問題となります。

法律上の原則として、被相続人が亡くなった時点で、生存していない方は、相続人となることができません。

ですから、事例では、父は既に他界しているため、相続することができません。

また、父が亡くなったことにより、その子どもが代襲相続できるのではないかということが争われたこともありましたが、判例は、特段の事情のない限り、代襲相続を認めることはできないとしています(最判23年2月22日)。

ですから、事例の、父に事業用資産を相続させるという遺言は、父が亡くなったことにより、原則として、意味を失うことになります。

それでは、このようなトラブルを防ぐためには、どうすれば良かったのでしょうか。

まず、相続人である父が死亡したときに、新たに遺言を作り直すということが考えられます。

しかし、実際には、相続人が死亡したときには、被相続人が認知症などになっており、遺言を作り直せる状態ではないということが、しばしばあります。

結局のところ、遺言で、相続を受ける方が先に亡くなった場合のことを決めておかなかったことが、事例のトラブルの原因であるということができます。

遺言で、「○○が遺言者の死亡以前に死亡したときは、前条により○○に相続させるとした財産を、××に相続させる。」という条項を加えておけば、そうしたトラブルは防げたはずなのです。

このように、相続で失敗しないためには、トラブルを想定しつつ、そのトラブルを防止できる手立てを打っておく必要があります。

相続で失敗しないためには、一度信頼できる弁護士に遺言をチェックしてもらった方が良いということができます。

相続税についてお悩みの方へ

  • 文責:所長 弁護士 北野岳志
  • 最終更新日:2021年4月16日

1 相続の問題と相続税

弁護士に相続についてご相談いただく場合の多くは、相続財産の分割方法について、相続人間での協議がまとまらない場合だと思います。

この場合は、様々な法律問題についての検討を行い、妥当な相続財産の分割方法がどのようなものであるかについての協議を重ね、相続人全員の合意のもとに相続財産の分割を行うことが重要になってきます。

このような検討を行うにあたっては、相続税の問題についても、合わせて検討を行った方が望ましいです。

それは、どのように相続財産を分割するかは、相続税申告にも大きな影響を及ぼすからです。

ここでは、相続の問題が相続税にどのような影響を及ぼすかについて、具体例を説明したいと思います。

2 相続税における特例の利用

相続税には、小規模宅地等の特例、配偶者の税額軽減という、相続税の額を大きく減額することができる可能性がある特例が存在しています。

小規模宅地等の特例は、被相続人が居住していた不動産や、被相続人が事業のために用いていた不動産については、一定の面積までは、評価額を減額することができるという特例です。

配偶者の税額軽減は、配偶者が取得した財産については、一定の額までは、相続税を非課税とすることができるという特例です。

そして、小規模宅地等の特例、配偶者の税額軽減については、申告期限までに遺産分割協議等により帰属が確定していなければ、当初申告の段階から特例を適用することができません。

相続税の申告期限は、基本的には、被相続人が亡くなってから10か月間です。

このため、被相続人が亡くなってから10か月以内に、相続財産の分割方法について、相続人全員で合意を行うことが出来なければ、当初申告の段階ではこれらの特例を用いることができず、一旦は多額の相続税を納付しなければなりません。

事案によっては、特例を適用することができないために、納付資金の調達に苦慮する事態に陥ることもあります。

このように、特例を用いて相続税申告を行うことが想定される場合には、申告期限までに協議をまとめる必要があるということに注意する必要があります。

3 相続税申告についてのご相談

当法人は、相続税が課税される案件については、弁護士と税理士が連携し、相続人間の協議についての方針等を検討しています。

相続の件でお困りの点がありましたら、お気軽に当法人にご相談ください。

遺産分割についてお悩みの方へ

  • 文責:所長 弁護士 北野岳志
  • 最終更新日:2021年3月25日

1 遺産分割とは

被相続人が、遺言により、個々の財産の配分を定めていた場合には、原則として、遺言のとおりに財産が配分されることになります。

しかし、被相続人が遺言を残していない場合や、遺言は残しているが、遺言で個々の財産の配分を定めていない場合は、相続が始まることで、被相続人の財産は相続人全員が共有することになります。

共有状態を解消するためには、最初に、相続財産をどのように分けるのかを話し合って決める必要があります(遺産分割協議)。

もし、長い間遺産分割を行わず相続財産をそのまま放置しておくと、色々と不都合なことが生じます。

まず、遺産分割を行わなかったことにより、登記簿上の名義人が、ずっと亡くなった被相続人のままになってしまっていることが、しばしばあります。

登記をそのまま放置しておくと、被相続人名義の登記を悪用されるおそれがあります。

また、遺産分割協議が成立しない限り、税務署から固定資産税の納付を求められるおそれもあります。

さらに、預金については、多くの金融機関は、遺産分割協議が成立するか、相続人全員が同意するかしないと、払戻しに応じません。

また、相続税が発生する場合には、早期に遺産分割協議を成立させる必要があることがあります。

相続税については、控除の制度を利用することにより、税負担を軽減することができます。

こうした控除のうちのいくつかは、被相続人が亡くなった日から10か月以内に、遺産分割協議を成立させなければ、利用することができません。

2 弁護士による遺産分割協議書の作成

遺産分割協議書を作成するに当たっては、後でトラブルが生じないよう、条項や文言に注意を払う必要があります。

たとえば、遺産分割協議で不動産などの配分を決めたものの、後になって思いもよらぬ財産が発見され、新たに発見された財産の配分を巡ってトラブルが生じたという例もあります。このような事態に備え、後で発見された財産の配分をどうするかということについて、条項を設けておくのが望ましいといえます。

3 弁護士による遺産分割のための交渉

現実には、スムーズに遺産分割協議が成立するとは限りません。

場合によっては、協議がまとまらず、調停、審判で解決を図らざるを得ないこともあります。

遺産分割においては、相手が遺産を隠しているのではないか、自分に有利な協議を成立させようとしているのではないかなど、様々な不満を抱くことが、往々にしてあります。

そのような場合には、遺産の全容についての情報を把握した上で、交渉を行っていく必要があります。

また、相手が特別受益、寄与分などの、法的主張を行うことも予想されます。

実際には、こうした主張は、微妙な判断となることが多く、法律の専門知識が必要不可欠です。

相手方がこうした主張をする場合には、法的知識にのっとって、適切に反論していく必要があります。

他方、自分の方から特別受益、寄与分などの主張を行う場合にも、法的知識は必要不可欠です。

4 当法人のサポート

当法人は、遺産分割の成立に向けてのやり取りを全面的にサポートします。

相続人間の合意の内容を聴き取ったうえで、遺産分割協議書案を作成させていただきます。作成に当たっては、将来のトラブルを回避できるよう、適切な条項、文言を提示させていただきます。

また、遺産分割のための交渉においても、金融機関に取引履歴の開示を求めるなど、相続財産についての調査を行った上で、代理人として交渉に当たらせていただきます。

相手方が法的主張を行ってきた場合にも、過去の審判例など、必要な法的情報を提供させていただきます。

相続放棄をお考えの方へ

  • 文責:所長 弁護士 北野岳志
  • 最終更新日:2021年3月18日

1 相続放棄には期間の制限がある

相続放棄を行う場合には、相続開始の事実を知ってから3か月以内に、家庭裁判所に申述書を提出する必要があります。

相続開始の事実を知ってから3か月以内とは、多くの場合、被相続人が亡くなったことを知ってから3か月以内のことになります。

裏返せば、被相続人が亡くなったことを知ってから3か月が経過してしまうと、基本的には、相続放棄を行うことができないこととなってしまいます。

たとえ相続放棄の制度を知らなかったとしても、3か月が経過した以上は、相続放棄を行うことができなくなってしまうのです。

2 3か月が経過したとしても、例外的に相続放棄の申述が受理されることがある

それでは、3か月の期間が経過するまで債務の存在を知らなかったものの、3か月が経過した後に債権者からの督促があり、債務の存在を初めて知ったような場合には、相続放棄が認められる可能性は全くないこととなってしまうのでしょうか?

結論としては、相続財産と債務の存在をまったく知らず、かつ、知らなかったことについて相当の理由がある場合には、債務の存在を知ってから3か月以内であれば、例外的に、相続放棄の申述が受理される可能性があります。

過去にも、家庭裁判所は、このような事例で、相続放棄の申述を受理しています。

たとえば、被相続人との交流が乏しく、被相続人の財産や債務の状況を知らなかったとしてもやむを得ないと考えられる場合には、相続放棄が認められる可能性があります。

3 まずは、弁護士にご相談を

このように、3か月が過ぎているからといって、相続放棄がまったく認められないというわけではありません。

とはいえ、このような場合に相続放棄が認められるかどうかは、家庭裁判所の判断次第となりますので、慎重に手続を進めるべきでしょう。

当法人は、3か月が経過した後であっても、具体的な事情を伺い、相続放棄が認められると考えられる可能性がある場合には、手続代理人として、相続放棄の申述をさせていただいています。

相続放棄についてご相談がありましたら、当法人までお問い合わせください。

相続で困った場合の相談先

  • 文責:所長 弁護士 北野岳志
  • 最終更新日:2021年3月1日

相続で困った場合には、どのような弁護士に相談すれば良いのでしょうか?

相談先となる弁護士を選ぶ際のポイントとしては、以下のようなものがあると思います。

1 当事者の意向を丁寧に確認することができること

相続の当事者は、親族同士であり、無関係の第三者ではありません。

親族間の問題は、損得だけの問題に収まらないことが多く、様々な感情が入り組んだ問題となっていることが多いです。

また、相続に際しては、誰がどの財産を取得するかということだけでなく、今後の先祖代々の祭祀を誰が行うか、引き継いだ財産の管理を今後どのように行うか等、関連する様々な問題が生じてくることも多いです。

このような、様々な感情が入り組み、かつ、関連する問題が多い相続の問題を解決するためには、損得だけでなく、当事者の意向を丁寧に確認する必要があります。

ところが、弁護士は、自分の専門分野との関係で、得か損かということだけしか聞き取らず、限られた問題だけ対応するといった行動に陥りがちです。

先述の相続問題の性質を踏まえると、こうした対応は、当事者にとって、納得感のある解決にはならないことがあります。

たとえば、相続人本人が、公平性のある解決を希望しているにもかかわらず、弁護士が、早期解決を強調し、公平感のない解決で合意することを強く勧めるといった行動をとることは、当事者にとって納得感のある解決にはなり難いでしょう。

相続では、当事者の意向を丁寧に確認し、納得感のある解決を導き出すことが望まれます。

2 様々な事情を踏まえた納得感のある提案ができること

相続の問題を解決するには、最終的には、弁護士が納得感のある解決を提案する必要があります。

こうした納得感のある提案を行うためには、様々な解決策をシミュレーションし、その中から、最も当事者の意向に沿う解決方法を選び出す力が必要になってきます。

たとえば、不動産を売却する方法1つをとっても、特定の相続人が不動産を取得し、その相続人が不動産を売却する相続の方法もあれば、すべての相続人が共同で不動産を売却する相続の方法もあります。

特定の相続人が不動産を取得して売却する相続の方法では、その相続人が今後の不動産の経費、税金等を負担することとなる一方、不動産が高値で売れた場合の利益も得ることとなります。

すべての相続人が共同で不動産を売却する相続の方法では、負担も利益も公平に分担することとなるでしょう。もっとも、不動産の売却手続が完了し、売却代金を分割するまでに、かなりの時間(場合によっては年単位の時間)を要することもあります。

どちらの相続の方法が適切であるかは、各当事者の希望によって異なってきます。

このように、相続では、様々な解決方法をシミュレーションし、どの解決方法が適切かを選び出す力が必要になってきます。

3 相続で困った場合の相談先の選び方

相続を中心に扱っている弁護士であれば、上記でご説明したようなご提案をすることが可能です。

相談先を選ぶ際には、以上のようなポイントを参考にしていただけましたらと思います。

不動産に強い弁護士に相談すべき理由

  • 文責:所長 弁護士 北野岳志
  • 最終更新日:2021年2月18日

1 相続問題における不動産の重要性

相続問題では、不動産の問題にどのように対処するかが重要になってきます。

ここでは、相続財産に不動産が含まれている場合に、どのような問題が生じてくるかを説明したいと思います。

以下では、特定の相続人が不動産を取得する場合と、不動産を売却し、売却代金を分割する場合に分けて、説明を行いたいと思います。

2 特定の相続人が不動産を取得する場合

特定の相続人が不動産を取得する場合には、遺産分割協議書を作成し、不動産の名義変更を行う必要があります。

不動産の名義変更を行う際には、法務局において、登記申請を行う必要があります。

登記申請を行う場合には、必ず、定まったルールに基づいて、登記申請書等の書類を作成する必要があります。

わずかな文言の違いでも、登記申請が受理されず、書類を作成し直す必要が出てくることもあります。

このような場合には、再度、各相続人に連絡を取り、各相続人の押印を得るといった作業をし直さなければならないといった事態が生じることもあり得ます。

また、登記申請を行う場合には、必ず、提出しなければならない書類があります。

たとえば、相続人が複数の場合は、すべての相続人の印鑑証明書が必要になってきます。

このような書類が1つでも欠けていると、登記申請は受理されず、いつまでも不動産の名義変更を行うことができなくなってしまいます。

このように、確実に名義変更を行うためにも、不動産に強い弁護士に相談すべきであることが分かります。

3 不動産を売却し、売却代金を分割する場合

不動産を売却し、売却代金を分割する場合にも、不動産を相続人の名義に変更し、その後、買受人に名義変更する必要があります。

この場合も、法務局において、登記申請を行うことが必要不可欠になってきます。

不動産を売却する場合には、宅建業者とのやり取りを行う必要があります。

この場面では、宅建業者に対し、不動産についての正確な情報を提供する必要が出てきます。

また、宅建業者と協議し、いくらで、どのような条件で不動産を売却するかについて、条件を詰める必要があります。

弁護士が依頼を受けている場合には、弁護士が、宅建業者とのやり取りを行うことがしばしばあります。

このような場面においても、不動産について、ある程度の知識を持っている弁護士に相談するのが望ましいと言えます。

弁護士と各専門家が協力できることの強み

  • 文責:所長 弁護士 北野岳志
  • 最終更新日:2021年1月13日

1 各専門家と協力することの必要性

弁護士は、必ずしも、他の専門家の分野について、詳しい知識をもっているわけではありません。

相続では、他の分野と比較しても、他の専門家の分野と密接に関連する部分が多く、弁護士が各専門家と協力する必要性が大きいです。

こうした協力が不十分だと、思わぬ不利益が生じかねません。

ここでは、他の専門家との協力が不十分だった例を説明し、弁護士が他の専門家と協力することの重要性を説明したいと思います。

2 他の専門家との協力が不十分だった例

 

この事例では、多額の相続財産が存在したため、相続税の課税対象になっていました。

ところが、相続人間の意見対立が激しかったため、申告期限までに相続財産の分割方法についての合意を行うことができませんでした。

そこで、申告期限の段階では、未分割での申告を行い、申告と納付がなされました。

この場合、申告期限の段階では、小規模宅地等の特例を用いることができませんので、3年以内分割見込書を提出し、後日、相続財産の分割方法についての合意が成立した後、小規模宅地等の特例を適用して更正の請求を行い、税金の還付を行う予定となりました。

小規模宅地等の特例を適用できる土地は1つだけであり、その土地を自分が取得すること予定ので、適切に更正の請求の手続を行いさえすれば、税金の還付を受けることができるはずでした。

その後、弁護士が他の相続人との協議を重ね、相続財産の分割方法についての合意が成立する運びとなりました。

予定どおり、小規模宅地等の特例を適用し得る唯一の土地については、自分が取得することとなりました。

その後、合意が成立して半年が経過した後、税理士に更正の請求を依頼しました。

ところが、税理士からは、更正の請求を行うことはできないとの回答がなされました。

税理士によると、更正の請求の期限は、合意が成立してから4か月以内になり、すでに更正の請求の期限が経過してしまっているので、更正の請求を行うことはできないとのことでした。

このような事態を避ける対策は、弁護士と税理士が連携し、あらかじめ更正の請求の4か月の期限についての情報を共有しておくことか、合意成立直後に弁護士から税理士に合意が成立したとの連絡を行うことであったと思います。

こうした事例からも、弁護士と各専門家が協力することがいかに重要か確認できると思います。

3 当法人の体制

当法人は、グループの各専門家が連携し、相続の問題に対処する体制を作っています。

相続の問題でお困りのことがありましたら、当法人までお問い合わせください。

相続を依頼する場合の弁護士の選び方

  • 文責:所長 弁護士 北野岳志
  • 最終更新日:2020年12月9日

弁護士に依頼する場面は、それ程多くないと思います。

いざ、弁護士に相続の件を依頼するとなると、どの弁護士に依頼するのが良いのかは、分かりにくいところだと思います。

ここでは、相続を依頼する弁護士を選ぶ場合の判断材料について、まとめたいと思います。

1 相続に関する法的問題を網羅的に把握していること

相続に関する法的問題は、多種多様です。

相続は、相続分を計算し、相続財産総額にかけ算すれば良いという、単純な問題ではありません。

たとえば、相続財産に不動産が含まれている場合は、不動産の評価を行う必要があります。

その際には、固定資産評価額を用いるのか、相続税申告の際の評価額を用いるのか、査定価格を用いるのか、私的に不動産鑑定士に鑑定評価を依頼するのか等が問題になります。

また、土地上に建物が存在する場合には、現状のままでの評価を行うのか、建物を取り壊す前提での評価を行うのか等も問題になります。

弁護士として活動する以上、これらの事項については、書面作成や交渉の場面ですぐに使える情報になっていることが望まれます。

時間をかけて調べれば分かる事項にとどまっているのであれば、弁護士が、これらの情報を、書面作成や交渉の場面で、適時に利用できないおそれもあります。

2 調査能力があること

相続の問題は、一番情報をもっているはずの被相続人が亡くなっていますので、残された断片的情報を手がかりに、調査を行う必要があることが多いです。

このように、断片的情報に基づく調査が可能であるかどうかによって、必要となる情報がどこまで得られるかが、大きく異なってきます。

たとえば、特定の相続人が、被相続人の相続について、相続時精算課税の申告を行っていたとの情報があったとします。

このような情報からは、その特定の相続人が、被相続人からまとまった生前贈与を受けていたことが推定されます。

このような場合は、その特定の相続人に特別受益があり、その相続人の取得財産額を減額調整すべきかどうかについて、検討を行う必要が生じてきます。

このため、たとえば、相続税の申告書の記載内容を検証し、贈与された財産の評価額を特定できるかどうかを確認する必要も生じてきます。

このように、相続の問題では、弁護士が、断片的な情報から、どこまで、必要な調査を尽くすことができるかどうかが勝負になってくることがあります。

弁護士がこのような調査を尽くせるかどうかは、相続財産を漏らすことなく把握することができるか、交渉上有利になる事情を見つけ出すことができるかどうかにも、影響してきます。

3 相続を依頼する場合の弁護士の選び方

相続を依頼する場合には、以上で述べた条件を満たす弁護士に依頼されることをお勧めします。

この点は、依頼する弁護士を選ぶに当たり、参考にしていただけましたらと思います。

不動産の売却を予定している場合,弁護士はどのような遺産分割を行うのでしょうか?

  • 文責:所長 弁護士 北野岳志
  • 最終更新日:2020年9月14日

1 不動産の売却を予定している場合

相続した不動産について,相続人が誰も使用していない等の理由により,第三者への売却がなされることがあります。

このように,第三者への売却を予定している場合には,遺産分割は,どのように行うのが良いのでしょうか?

以下では,このような場合に用いられる遺産分割について,複数の方法を説明したいと思います。

2 換価分割の方法を用いる場合

第一に,相続人が共有しているままの状態で不動産を売却し,売却代金を相続人間で分割する方法があります。

これを換価分割といいます。

換価分割については,不動産の売却代金を相続分等によって分割する反面,不動産の売却に要する経費,不動産の売却により発生する税金を相続分等によって分担することができます。

不動産の売却に要する費用としては,不動産業者へ支払う仲介手数料,土地の測量費用,建物の取壊費用等があります。

不動産の売却により発生する税金としては,譲渡益に課税される所得税,住民税等があります。

基本的には,これらの経費,税金を売却代金と同じ割合で分担しますので,相続人間の公平感の高い遺産分割方法であるという点でメリットがあります。

一方で,換価分割については,相続人全員が,売買契約書に実印を押印し,3か月以内の印鑑証明書を提供しなければ,売却の手続を進めることができないという問題があります。

このため,相続人の中に協力的ではない人がいる場合には,売却の手続が進まず,違約金を支払わなければならなくなるおそれがあるという点でデメリットがあります。

3 代償分割の方法を用いる場合

第二に,特定の相続人が不動産を取得し,その相続人が不動産を売却して売却代金を取得することとする代わりに,その他の相続人に対して代償金を支払うこととする方法があります。

これを代償分割といいます。

代償分割については,不動産を取得した特定の相続人が売却の手続を行うこととなり,売却の手続に際してその他の相続人の協力を得る必要がないこととなります。

このように,単独で売却の手続を進めることができ,売却の手続を進めることができる確実性が高まるという点において,メリットがあります。

一方で,代償分割の場合は,売却に要する経費,売却により発生する税金については,不動産を取得した特定の相続人が単独で負担することとなります。

また,不動産の購入を予定していた人が融資を受けることができなかった等の理由により,売却が途中でキャンセルとなった場合には,不動産を取得した特定の相続人において,別の購入予定者を探さなければならなくなるリスクもあります。

このように, 不動産を取得した特定の相続人が経済的負担,リスクを負うこととなる点において,相続人間の不公平感が生じる可能性があるというデメリットがあります。

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相続のお困りごとも弁護士法人心にご依頼ください

よくある相続トラブルについて

相続トラブルは,遺産が高額な場合や,親族間の仲が悪い場合にのみ発生するものと思われがちですが,実はそうとも限りません。

たとえば,土地のように分割しづらいものをどのように相続するかという点で言い争いになったり,生前に贈与があったことが発覚して問題になったりするケースもあります。

このような問題が生じてしまったことによって,ご親族同士だけでは話し合いがうまく進まなくなってしまい,いつまで経っても次の手続きに移れないとお困りの方も少なくないようです。

問題を一つひとつ整理してスムーズに手続きを進めるためにも,お困りの方は一度弁護士にご相談ください。

弁護士法人心の相続対応について

当法人には,相続案件を集中的に取り扱っている弁護士がいます。

相続のお悩みをお伺いしてきたこれまでの経験を生かし,皆様の抱えていらっしゃる問題にもしっかりと対応させていただきますので,四日市にお住まいの方もどうぞご相談にお越しください。

相続のことで問題が発生してしまいお困りの方はもちろん,自分に万が一のことがあったときに相続トラブルが発生しないように対策したいとお考えの方からのご相談も受け付けております。

皆様からのご相談を,弁護士・スタッフ一同お待ちしております。

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